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あおうま
猫は宇宙で丸くなる【電子書籍版/4篇収録】 (竹書房文庫) Kindle版
https://www.amazon.co.jp/%E7%8C%AB%E3%81...

紙版の縮約のようだ。猫SFというとまっさきに思い出すのがハインラインの『夏への扉』。文庫本表紙が白キジ猫の後ろ頭なのは言わずもがな。科学技術やガラスやプラスチックや金属の横溢するSFに猫が出てくると、生命のぬくもり、放逐された「自然」を感じられる気がする。
そのほかの猫にまつわる幻想文学やSFを集めたアンソロジー。同様の試みは当然ほかにもたくさんあるようで巻末にはブックガイドもある。
所収作品はジェフリー・D・コイストラ「パフ」、デニス・ダンヴァーズ「ベンジャミンの治癒」、ナンシー・スプリンガー「化身」、ジョディ・リン・ナイ「宇宙に猫パンチ」の四編。ほかの所収作品もkindleでより抜いて読めるようでそれも抑えていこうかと思う。ペットロス問題の解決をはかった「ベンジャミンの治癒」がとくに面白かった。結末に感動! やっぱり動物ものはこうオチてくれないとなとw 

ほか、巻末にあげられている猫SFブックガイドのうちアンソロジー以外を写しておく。

・ロバート・A・ハインライン「宇宙での試練」(1948/ハヤカワ文庫SF『地球の緑の丘』)
・アーサー・C・クラーク「幽霊宇宙服」(1958/ハヤカワ文庫SF『90億の神の御名』)
・アイザック・アシモフ「時猫」(1942/ハヤカワ文庫SF『ガニメデのクリスマス』)
・パメラ・サージェント「猫は知っている」(1981/扶桑社ミステリー『魔法の猫』)
・サキ「トバモリー」(1909/白水社『クローヴィス物語』)
・シオドア・スタージョン「ふわふわちゃん」(1947/早川書房『一角獣・多角獣』)
・タニス・リー「ナゴじるし」(1985/ハヤカワ文庫FT『ゴルゴン』)
・ジョージ・R・R・マーティン「守護者」(1981/ハヤカワ文庫SF『タフの方舟1 禍つ星』)
・レイ・ヴクサヴィッチ「キャッチ」(1996/東京創元社『月の部屋で会いましょう』)

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