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あおうま
カプなりきり100質は義務なのでやりました。

カップリングなりきり100の質問 BY 南斗あきらさま
櫻庭詠×祈月清矢(1/2)


1 あなたの名前を教えてください
清矢「祈月:清矢だ。Sacrid Arrows Never Break! すがすがしき破魔矢の意」
詠「櫻庭詠。さくらば・よみと読みます。『黄泉』とか『夜見』じゃないんでよろしく」
清矢「その漢字表記はイジメってやつだろ。おーよしよし、よしよし詠」
詠「あははは……はぁ」

2 年齢は?
詠「十八歳。清矢くんと同い年だ!」
清矢「詠はさそり座だな。それで俺はかに座。甲殻類カップルってことか……なんか気持ち悪いな」
詠「清矢くん……じゃあ何座の男と付き合うわけ?」
清矢「もうちょっとだけズレてれば詠もおとめ座かてんびん座だったんだけどなー」
詠「俺、星占いなんか信じてないよ」
清矢「嫉妬深くて独占欲が強く耐えるタイプで真面目か~。そのまんまじゃん」
詠「え……じゃあかに座は?」
清矢「ははは。家庭的で浮気性で脇役だが人気者タイプだってさ」
詠「その要素全部は両立しねーよ! やっぱ信じない」

3 性別は?
詠「男気全開っ。女々しいなんて絶対に言われたくないな」
清矢「まぁなー、俺が女だったら詠も充希もその他も全員、悪い虫だから」
詠「なんでだよ! 十四のとき俺、清矢が孤児になるくらいならヨメにしてやるって言ったじゃん!」
清矢「皇太子殿下や冬宮にまで嫁入りできる家柄だぜ? さすがにてめーらはありえない」

4 貴方の性格は?
清矢「ナルシストだが冷静沈着。直す気はないからな」
詠「熱血! そして純情! 真面目で一本気!」

5 相手の性格は?
清矢「『気は優しくて力持ち』じゃないとダメだぞー」
詠「えーと、某ジャイアン」
清矢「てめーな! 何が某ジャイアンだよ! 何も伏せてねーじゃねーか!」
詠「俺には瞬間的にキレてくるよね?」
清矢「いつもはもっと優しいだろーが!」

6 二人の出会いはいつ?どこで?
清矢「常春殿練兵場で、十一の春。あの時詠ってシャイボーイだったよな」
詠「あの……シャイボーイって笑うところかよ……! もう馬鹿にすんな」
清矢「俺、あの時どうして先生じゃなくてお前から剣技教わるんだろうって少し不思議に思ってた」
詠「あのな清矢くん……俺もそろそろキレてきたよ?」

7 相手の第一印象は?
清矢「シャイボーイ」
詠「……もういい、正直に言う。弱そうなやつ!」

8 相手のどんなところが好き?
清矢「かわいいところ」
詠「うーん……綺麗でかっこよくて強気で凛としてるとこ……」

9 相手のどんなところが嫌い?
清矢「人目をはばからずベタベタするとこ」
詠「……それを嫌がるとこ」

10 貴方と相手の相性はいいと思う?
清矢「エターナルベストフレンド!」
詠「よくわからないけど大好きだ」

11 相手のことを何で呼んでる?
詠「清矢くん」
清矢「俺は『よみ』って呼んでる。それでいいって言われてから」

12 相手に何て呼ばれたい?
清矢「清矢サマって呼んでみたら?」
詠「嫌だ。友達だもん」
清矢「その快楽に酔えばいいじゃん」
詠「快楽? 屈辱の間違いだろ!」

13 相手を動物に例えたら何?
清矢「わんこ」
詠「せめて狼にしとけよ!」
清矢「まぁ餓狼だな。よーしよし、どうどうどう」
詠「清矢くんは銀狐だよ。銀狐」
清矢「俺も銀狐亜種に生まれてたら『ごんぎつね』で泣けたのかなぁ……」
詠「べつに白狼に生まれててもフツーに泣けるよ! そういうとこだろ、ホントに」

14 相手にプレゼントをあげるとしたら何をあげる? & 15 プレゼントをもらうとしたら何がほしい?
清矢「あげるとしたら服一式かな~。無個性で好感度高いやつ」
詠「いつも身に着けられるアクセちょうだい。おそろいの指輪とか」
清矢「すでにお揃いのペンダントがあるだろ。桜の花びらの」
詠「それは常春殿が作ったやつじゃん……清矢くんからの愛がほしいの!」

16 相手に対して不満はある?それはどんなこと?
詠「意地悪なとこ」
清矢「優しいほうだと思うけど? あー、イジリがちではあるな。反省する」

17 貴方の癖って何?
詠「クセ? とくに気にしてない」
清矢「ん、俺は腰に手をあてて立つとか、あと異論があるときは首をかしげるとか、ポケットに手を入れるとかやるほうだな、あと我慢してるときは唇を噛んじゃう」
詠「俺、腕組みはしてるかも……」

18 相手の癖って何?
清矢「詠はね、退屈な時は脚に出るね。あとまぁ、椅子には深めに座ってる。イライラしてるときは容赦なく睨んでる。歯も食いしばってるし。それと多人数で話すときむやみに相槌はうたないよな」
詠「そっか。清矢くんよく見てるね。瞬きしながら俺の事見てるのは何?」
清矢「SOSだよ」

19 相手のすること(癖など)でされて嫌なことは?
詠「ケモミミ撫でたり頭撫でたりしすぎだろ」
清矢「それだけ詠がカワイイんだよ。わかれ」

20 貴方のすること(癖など)で相手が怒ることは何?
清矢「あんまり人前で堂々と抱き着くなよ」
詠「だって。清矢くんが好きなんだよ、俺」
清矢「ちゃんとした場ではもうダメだろ、じゃれ合いは」

21 二人はどこまでの関係?
清矢「ふふ。どこまでだと思う?」
詠「……や、ヤってるよ。隠す必要ねーだろ!」

22 二人の初デートはどこ?
清矢「渚村じゃねーのか、多分」
詠「常春殿だよ。一緒にまわったろ」
清矢「恋人になってからじゃないな……じゃあ松瀬の町か」
詠「うーん? 恋人になってからは大社でしょ」

23 その時の二人の雰囲気は?
詠「手つないだり、おでこくっつけたり、ともかく幸せだった」
清矢「あ、やっぱり大社かもな。屋台行ったり観光した。俺も楽しかったよ」

24 その時どこまで進んだ?
清矢「十四のときだし、キスどまりだよ」
詠「……その後五年間もキスどまりだとは思わなかった」
清矢「もっと他の事もしたかった」
詠「……たとえば何」
清矢「『キスより前』に位置づけられることぜんぶ」
詠「俺、そんなのよくわかんないよ……」

25 よく行くデートスポットは?
詠「大社」
清矢「アルカディア魔法大学に来てからの答えにしろよ」
詠「それだと! ゴント山になっちゃうじゃん!」

26 相手の誕生日。どう演出する?
詠「清矢くん、大社でおみくじ引こう。それからみんなで騒ごうぜ」
清矢「詠はいっつもそれだな。構わないけど。俺は秋の渚で誰も見てない光景をふたりで独占して太陽の下でキスしたい。それから押し倒しちゃってちょっと濡れたり砂で汚れながら遊びたい。日が暮れたらどっか食いに行こう? 予約なんかしないで、気取らないとこ。そしたら買ってあったプレゼント渡すよ」
詠「え、え、ちょっと……! じゃあ、今年はそうしてくれよ!」

27 告白はどちらから?
詠「俺からだよ……!」
清矢「うん。ごめん。鈍感で」

28 相手のことを、どれくらい好き?
詠「清矢くんのためなら死ねるぐらい好き」
清矢「そんなことは頼んでない。お前は俺の護衛だし、一緒に生きるのは任務だろ」

29 では、愛してる?
清矢「愛してるよ、詠」

30 言われると弱い相手の一言は?
詠「……さっきの一言だよ」

31 相手に浮気の疑惑が! どうする?
清矢「ははは……詠もやるなぁ」
詠「マジでもうありえない。三日三晩閉じ込める」

32 浮気を許せる?
詠「ゆ、許せねーーー、でも、別れるくらいなら……!」
清矢「許せる方だけど、妬ける」

33 相手がデートに1時間遅れた! どうする?
詠「一時間は遅れすぎだろ! あと十分待ったら帰るからな!」
清矢「うーん、二時間くらいは待てるかな。本でも読んでりゃすぐだろ」

34 相手の身体の一部で一番好きなのはどこ?
詠「うーーー、顔」
清矢「マジで? でも俺も詠の笑顔が好き。あとはキュッと上がったケツかな♥」
詠「えっ、い、嫌なんだけど……なんで俺の尻?」

35 相手の色っぽい仕種ってどんなの?
詠「上目遣いで俺を見たり、キスねだってきたり、抱きついてきたり、ベルトのバックルさわられたり」
清矢「戦装束着てるときのボタン止めたり紐結んだりする仕草♥」
詠「あのさ~、清矢くんって実はけっこう俺のこと好き? 俺そんなとこ見られてるなんて思ってもみなかったんだけど……」
清矢「いまさらだろ、一生懸命おしゃれしてる詠って可愛いよな」

36 二人でいてドキっとするのはどんな時?
詠「ボタンとかファスナーとかに手ぇかけられるとき」
清矢「なんかあからさまにエロい瞬間がドキッとするってこと?」
詠「あ、あとは急にキスしてくるとき。わざとしおらしさ装ってるとき」
清矢「詠は俺が手なずけてるって実感できるお答えだな。よーしよし、イイ子♥」

37 相手に嘘をつける? 嘘はうまい?
詠「つけるけど、バレちゃう」
清矢「俺は詠にはウソつかないよ」

38 何をしている時が一番幸せ?
詠「清矢くんと抱き合ってるとき」
清矢「殊勝だな~、俺はピアノが上手く弾けたときかな」

39 ケンカをしたことがある? & 40 どんなケンカをするの? & 41 どうやって仲直りするの?
詠「しょっちゅうじゃね?」
清矢「ん~? からかったりイジったりしてるのはケンカに入るのか?」
詠「殴り合いはしたことない……清矢くん殴るのは気が引ける」
清矢「意見が合わないときは互いに無視って感じだな」
詠「俺からはあんまり謝んねーかも」
清矢「詠にはちゃんと謝罪しときたい。一番身近にいてくれる人だから」

42 生まれ変わっても恋人になりたい?
清矢「うーん、生まれ変わりをあんまり信じてない……」
詠「俺はなりたい! 清矢くんとは恋人同士がいい」
清矢「親友じゃ足りねーの?」
詠「答えはとっくに出てる。何度だってやり直したい!」

43 「愛されているなぁ」と感じるのはどんな時?
清矢「詠が『清矢くん!』って呼んで駆け寄ってくるとき」
詠「清矢くんが俺の胸にすりすりする時」

44 「もしかして愛されていないんじゃ・・・」と感じるのはどんな時?
詠「からかったりとかイジったりとか。ふつー、自分の彼氏にそんなことする?」

45 貴方の愛の表現方法はどんなの?
清矢「イジリ愛です♥」
詠「ざっけんな! 俺のはストレートだよ、抱きついたりじゃれついたり」

46 もし死ぬなら相手より先がいい? 後がいい?
詠「あーっ、後かなあ。俺は清矢くんの護衛だし」
清矢「後にしてくれんの? 俺、ちゃんとその時もお前のそばにいられんのか不安。葬儀でも絶対ありがとって言うよ」

47 二人の間に隠し事はある?
清矢「ないよな」
詠「ないよ」

48 貴方のコンプレックスは何?
清矢「詠の赤ちゃん孕めないこと」
詠「清矢っ……! 俺、俺はそんなの構わね~よ!」
清矢「優しいんだー。あとは女形みたいに思われることかな? そんなに駄々漏れかね。女装趣味はないんだが」
詠俺は……清矢よかアタマ悪いこと。あと、エッチ下手なこと……」
清矢「鋭意努力してくれよなー」

49 二人の仲は周りの人に公認? 極秘?
清矢「公認」
詠「そうだよね、俺の存在は公式だから」

50 二人の愛は永遠だと思う?
詠「永遠じゃないっていう前提の質問だからムカつく」
清矢「たとえいつか途切れたとしても俺はべつにかまわない」
詠「なんで! 永遠だよ」
清矢「……だってその都度真実だったから」畳む


#詠×清矢 #オリキャラ設定 #ComingOutofMagicianYozora #[創作BL]
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あおうま
#[創作BL版深夜の60分一本勝負] #[充希×清矢]

お題「照れ隠し」「かじかむ指先」
望月充希×祈月清矢(Arcadia Magic Academy Ver)

 クリスマス休暇が始まった。全寮制かつグローバル規模のアルカディア魔法大学では、一ヶ月程度の休みでは里帰りには充分でなく、とくにアジア圏の学生たちにとっては、聖属性塔カセラドルで行われるミサに参加し、故郷へ手紙を送る程度が関の山で、中には直後に迫った卒論の締め切りや、テストに備えて勉強にいそしむ者までいる。
 望月充希および祈月清矢の寄る風属性塔では、大勢を占めるローク神殿出身者たちが神殿に呼び返され、いつもよりも静かであった。
 清矢と幼なじみの櫻庭詠は聖属性塔の居残り組というわけで、宗教も違うのに便利にミサの裏方にこき使われている。ハロウィーンの学園祭からのイベント続きに、少々疲れはててもいるようだった。
 ルームメイトの清矢は、恋人である詠の不在をとくに気にした様子もない。彼もまた普段の多忙ぶりを返上せんと、勉学に励む徒であった。ぴんと立った狼の獣耳をときおり弄り回しながら、デスクに向かってペンを持ち、魔導書やテキストを繰っている。
 ヨーロッパ諸国の冬である。おまけに個別の部屋には暖房は入っていないから、非常に寒い。充希はミトンの分厚さに四苦八苦しながら、着込んだミリタリーコートのジッパーを首もとまでしめきった。ベッドに座ったままちょっかいをかけてみる。
「清矢くんは、クリスマスだけど詠ちゃんとデートしないの?」
「店も閉まってるし、何するって言うんだ? せいぜいふたりで甘ったるいホットココアでも飲んで……っていう具合だろ。夜空とマリーベルじゃないんだぞ。今更だ」
「俺はしたいけどね、恋人とデート。あーあ、ローク神殿の女の子たちはみんな帰っちゃったしつまんなーい」
「レダ・アチュアンとは反対だって何度言ったらわかる。神殿の巫女だぞ? 大事にしかならない……ラブ・アフェアが欲しいだけなら、観光客でも捕まえればいい」
 清矢の言葉はなかなか辛辣だった。充希は悔しまぎれにため息をつく。一年年長の彼は、いまだに女の子や、あるいは相性よろしき男の子と、体の関係にまで至ったことがなかった。シャギーショートに大柄な体躯、ひょうひょうとした優し気な性格と、モテ要素自体は揃っているのにである。ダサ坊の詠までもが清矢との間で童貞を卒業しているというのはあまり気に食わない事実であった。
「ラブ・アフェアが欲しいだけだから……清矢くん、相手してくれる? 俺も詠ちゃんくらいには肉体派だよん?」
「サイッコーに性欲をもて余したって感じのお誘いだな。いいよ、ちょっとだけなら」
 清矢は軽く了解して充希の膝の上に腰を下ろしてきた。完全に体重をかけていないために、ふわっとした感触が腿にかかる。狐亜種とまではいかないが、立派な尾が膝を撫でてかすかに暖かい。
「ふふ。詠よか気持ちヨくしてくれるよな」
「うん……清矢サマの仰せの通り♥」
 腰に手を回して、白狼の尾を撫でる。背中にまで手のひらを滑らせ、キスを……しようとすると巧妙にずらされてかわりに獣耳を舐められた。
 ふと見つめあう。黒目がちで、何かしら訴えるような潤いのある瞳。睫毛も長くまぶたを縁取る。小さめな鼻にこれまた慎ましげなふっくらした唇。そんな乙女のような整った顔立ちなのに視線はどこかしら冷たい。
 ……この子が女の子だったら詠ちゃんなんかに渡しはしないのにねぇ。
 充希ははめていた手袋を外して手の甲に自身のそれを被せた。清矢の冷えきった指を温めるように握りこむ。しばらくそうして体温を分けてやると、清矢は思いきりよく膝から立ち上がった。
「単に人肌恋しいってだけだろうしこれで終了。充希だってルームメイトに尻狙われたくはないだろ?」
「えーっ、俺そっちなワケ?」
「そっちが嫌なんてワガママじゃない? 詠から奪いたいならそれくらい言わないと」
「何それー。なんか、体よくつまみ食いされたって感じだけど」
「ごちそうさまでした♥️ でも、充希に抱かれるヤツは幸せだよ。俺相手でもこんな、優しいんだし」
 清矢は柔らかく笑むと、先ほどよりは少し温もった指を絡ませてきゅっと恋人繋ぎをしてきた。そうして握った指にちゅっとキスを落とす。充希は呆れて茶化した。
「ホント、清矢くんも女殺しだこと」
「まーなー、お前とレダの関係には口出ししちまってるし。でもこの程度で止まるんなら安いものってか」
 照れかくしでぶつぶつ言うのも気が置けない感じがした。暇つぶしにはなったし、せいぜい誤魔化されてやることにした充希は、するりと逃げるように繋いだ手を離す。……このお遊びは、もう一人の友人には絶対に内緒だ。秘密を持ったおかげで少しは孤独な憂鬱も晴れた感じがした。
(了)
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あおうま
詠ちゃんのキャラ設定。

櫻庭・詠(さくらば・よみ)軍人短髪(しゃらーんと涼やか短髪)白狼 
(魔法学〔聖〕、国際魔法軍事学、SacridWizard)攻め1
Guardian of spring
BGM:Tommy heavenly6 - pray
属性:闇・火★・聖・月
(本性属性火)
19歳入学→23歳卒業(日の輝巫女討伐)→予備役→皇帝直属退魔軍
・天蠍宮 10/27生 Scorpion the eighth astrological sign in the zodiac
・装備:天山魔法大学ロッド、耀の剣(黒耀剣)、神兵隊の剣、神兵隊黒装束
・テレパス強度・中
 
櫻庭氏の神兵隊所属の出世頭だが次男なので清矢に付けられた。夜空とは二歳差。清矢と同い年。きりりとした二重でまっすぐな目つきの日本男児美少年。よく鍛えていてがっちり系。右ケモノ耳に常春殿のものである証拠の鈴をつけている。常春殿および天山魔法大学での英才教育を受け、魔力選抜十二位で入学。常春殿神兵から帝国陸軍へのコンバート志望(軍人)。性格は堅物・熱血・純朴。常春殿で拷問訓練・術師としての素養・耀の術の継承・教育などを受けたうえで入学。最終階級は陸軍退魔軍中尉。一人称「俺」。へたれ攻めチックだが清矢に最も愛されておりたまーに頼れる男ぶりを披露。「清矢くん」呼び。

「ここが最初の防衛ライン!櫻庭詠、推参!」「散り急ぐな(C1)」「決める!(C4)→静粛に(C4)」「好敵手!(C6)」「男・気・全・開!/ここは絶対防衛圏!(Kill move)」「この櫻庭詠、最初に男気を見せましょう!」「月光凝集→必中!」「日光凝集→投擲!」「球雷直進! ダークサンダー!」

「清矢くん」「充希」「夜空」「ウィル・マリーベル」

恋愛時:「清矢くんへ捧ぐ煉獄のラブファイアー! ああ切なきこの想い」「上手く誘って」「俺のこと『カレシ』にしてほしい」「じゃあエッチしちゃダメって言うの?!」「清矢くん、俺を見ててくれ!」「俺清矢くんの担当、公式だから!」「清矢くんは俺の」「同じ気持ちだと思ってた……!」

剣技:A
固有術:常春殿式退魔術(Master : Yu Sakuraba)

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#オリキャラ設定 #ComingOutofMagicianYozora #詠×清矢
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あおうま
キャラ設定をいい加減に追加しとこうと思います。まずは清矢くんから。

★祈月清矢 白狼・黒髪ニュアンスレイヤーショート・曇り水晶(スモーキークォーツ)の雫譲りの瞳・身長 176cm(69.29inch) クーデレ女王様受け
Seiya Kigetsu (Sacred arrow of Kigetsu),NewMoon

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属性:聖・光・風(天空)・水(本性属性光)かに座 The Canser or The Crab 4th zodiac Sign 7/10生まれ
・テレパス強度・中
・紋章入りマンゴーシュと片手剣、天山魔法大学ロッド、賢人機関(会員)ロッド、祈月当主戦装束、軍用ハーモニカ &ハープ(Japanese Army Equipment)
・BGM:東京事変「遭難」スピッツ「ルキンフォー」

夜空の弟。本作主人公。十四歳よりバッハ平均律を練習、十九歳でアルカディア魔法大学に堂々と登場。得意曲は天野奏直伝の「古風なメヌエット」そして「黒鍵のエチュード」。好きな曲はモーリス・ラヴェル「ラ・ヴァルス」。雫ゆずりの曇り眼で睫毛の長い雰囲気のある美少年。時に残酷だが愛は広く深い。端正・果断・沈着。諧謔趣味がある。


「光芒の後に消えればいいと、英雄たちはそうつぶやく。しかし清き矢は折れぬ。祈月清矢、見参!」「集中!(C1)」「休止!→軽快に!(C4)」「墜ちろ!(C5)」「飛んでいけ!(C6)」「追悼曲だ/美しく清冽に!(Kill move)」「勝利必定!」「我が弦は切れない」「混迷の時代は去った! 凱歌を! 歓声を!」「……カタストロフ」「この月はただの白い影、WhiteMoon」

恋愛時:「充希、誇らしい」「詠、上々だ」「お遊びも大概にしろ」「レディ・ファーストと言うしな」「詠を愛してはいるけど?」「そんなに簡単にはやらせない」「待て、伏せ、お手、ってしちゃダメだろ」

「清矢様って呼んで」「清矢様」「その快楽に慣れろ。『主従』って分かってるか? 逆転しちゃダメなんだ」「好きな相手を思い通りにしようとしすぎなんだ、俺もお前も」「詠。お前のしつけで時間をとらせるな」

充希「清矢くんファーストキスまだなの?」「しよっか、間接キス」
詠「俺それは納得いかない!」「キスが欲しいなら、この指舐めて」
「清矢担? 二人で充分だ」「我々はグランドマスターに完全に服従しています! We all subject perfectly to the Grandmaster and your majesty!」
「夜空、あなたの卑怯さがすべての混乱を招いている」「アルカディア魔法大学はたった十一歳時点の村の小僧による偏った認識を正史とした」「勝ち筋があるのなら勝つべきです(There is the way to pass.You must be winner.)」

#オリキャラ設定 #ComingOutofMagicianYozora #詠×清矢
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あおうま
#[創作BL版深夜の60分一本勝負] #[詠×清矢]
 お題:「雑誌」「モデル」
櫻庭詠×祈月清矢(Arcadia Magic Academy Ver.)
12/02 21:02-21:43

 金曜は同室の黒須イアソンが全コマ授業の日で、俺は餌付けかよって思いながらもガムとかロリポップとかジュースとか、ともかくしゅわしゅわ甘いものを用意して、あとは念のため、一応念のためにハンドクリームの残量を確認して部屋もばっちり掃除した。四限が終わると俺は清矢くんを誘った。
「なあなあ清矢くん。この後俺の部屋で一緒に勉強しよーぜ」
「勉強? 下半身使ったやつは聖属性塔ではごめんだぞ」
「ちげー。そんなことしねー。イアソンにチクられたら俺、退寮だし」
「そういや俺も詠《よみ》に試したいことがあるんだよな。ちょっと待ってな。時間足りるといいけど」
 清矢くんはそう言ってにんまり笑うと、充希といっしょに風属性塔まで戻ってった。せっかくの二人きりになるチャンスだってのに、充希まで来たらヤダなぁって俺は心の中で泣いた。
 清矢くんとの恋は、アルカディア大に来てからそんなんばっかだ。せっかくカラダで結ばれたのに、清矢くんはセックスを渋ってばっかり。日ノ本にいたころとは違ってゲイバレ気にせずイチャイチャして、恋人だって公言できるのはいいけど、肝心な恋人時間が足りない。
 いじけながら待ってると、清矢くんが部屋に直接やってきた。プラスチック製の何かカラフルなトイカメラを持ってきてる。神威研究室に置いてあったやつパクってきたんだ、なんて恐ろしーことを平気で言う。俺の恋人は見た目どおりの優等生サマだけど、単なる柔和なイイ子ちゃんではない。そんなら好きにはなってねーけど。そんで、含みのある色っぽい笑顔で俺に言った。
「なぁ、詠。エッチな写真とろーぜ」
「は? 今なんて言った?」
「詠は服はまだしも身体だけは鍛えてるじゃん? だから色っぽい写真が欲しい」
 清矢くんは相変わらずちょっと意地悪な言葉で俺を刺した。故郷で雑誌見てたら「ファッションファイターヨミ」って笑いだしたのを思い出す。そんなにダサくねーよ! 清矢くんに言われてからは、雑誌に載ってるモテファッションと同じデザインそのまま買うようにしたし。それがまたビミョーに似合ってないとか口出してきて、そんで最終的には「どんなにダサくても詠が好き♥ 愛してるぞー」とか言って上手くごまかしたつもりでいやがるから本当にムカつく。エッチできるようになってからは俺が攻め手だから少しは溜飲も下がるかと思いきや、「場所がない。バレたら退寮」の一点張りだ。
 俺の清矢サマはお母さん似の古風なうつくしー美少年顔で悪い悪い遊びを提案する。
「さ、上半身脱いで。俺のオカズにしてやるから♥」
「や、やめろよ。だいたいどうやって現像すんだよ」
「これ、撮ったはしからプリントするやつだから二、三枚ならバレねーよ。欲しいなー、詠の半裸写真」
 早くしないとイアソン帰ってくるぞみたいな脅しかけられて、俺はしぶしぶトレーナーと中に着てたカットソーを脱いだ。アルカディア大に着た後も毎日剣術の鍛錬と身体づくりはしてるから、何の恥もないはずだ。腹筋も割れてるし。清矢くんはちょっと悔し気にふふんと笑う。
「やっぱ詠はハダカのほうがいい男っつーか、フルヌードはさすがにやばいな。さーて、小道具小道具」
「小道具って何だよ!」
「なにこれ。食べようと思ってたの? じゃあ剥いたげるから、あーんして」
 ロリポップの包装紙をはがして、どぎつく赤い飴玉を、俺の唇に押し当てた。俺は敗北感にまみれながらそれをあむっと咥えて、指示どおりにベッドに寝転んで、なめた。
「もっとヤらしくペロペロして。乳首舐めてるみたいに♥」
「……清矢くん。変にエロいこと言うなよな」
「ちょっと飴に歯立ててみて。そうそう、いいよ詠~。ワイルドにいこーぜ」
 清矢くんはセミヌードの俺にレンズを向けながら呑気にそんなことを言う。俺はどうしてもうまくノリきることができずに、動きはぎこちない。
「目線こっちこっち。ポーズ取ってみなよ、モデルみたいに」
「誰かに見られちゃったらどーすんだよ。俺やだよ、こんな写真とるの」
「……じゃあ、詠も俺の好きなとこ撮っていいから。詠の大好きなハメ撮りだってオッケーだぜ? 局部写真も。それに比べたら断然、大人しいだろ」
 口ではそう言ってるけどぜってーオッケーしねーくせに。
 あと、そんな写真べつに俺は大好きじゃない。た、多分。大体何に使うんだよ、局部写真なんて! セックスのとき見せつけて言葉責めするくらいしか用途が思いつかない。「なぁ清矢、お前のお尻、今こんなになっちゃってるんだよ」的な? さすがにそれは変態すぎるだろ。終わった後口きいてもらえなさそう。あとオナニーのときにオカズにするとか? 空しすぎ。だいたい誰かに盗み見られたらって思うとそれだけで全身の産毛が逆立つ。清矢くんは、エッチの時だけは、俺だけのカワイーお雛様になる。それを堪能するのは俺だけの特権であり、他人に見せびらかすモノじゃない。
 色々考えちゃってむっつり飴玉くわえてると、待ちきれなかったのか清矢くんがパシャっと音たてて写真をとった。カメラから吐き出されたフィルムの中で、半裸の俺のふてくされた表情が感光して徐々に像を結ぶ。俺たちは些事を忘れて写真を観察した。
「うーん、ワイルドウルフって感じ。ちょっとピントボケてるかな。じゃ、詠も撮っていーよ、俺の痴態」
「痴態はちょっと……ヤバすぎない? 流出とか考えるじゃん」
「そんなこと、詠がやるわけねーだろ、信用してる。それとも健全なのにする? 清矢サマのとびっきりのアイドルスマイルくれてやるぜ?」
「……じゃあ、ローブも下もぜんぶ脱いで、俺のベッドに寝転んで」
 ……これってやっぱり『ハメ撮り』だよなぁとか思いながら、全裸になった清矢くんの、挑戦的な表情とピンクの乳首をわざわざ、寮のベッド背景で撮っちゃう。ファインダーごしに俺の舐めてたロリポップにキスしてる清矢くんは期待どおりエロかった。オパールみたいにきらきら真っ白な肌。つややかな黒髪に、ぽってり紅いクチビル。絶対フェラの暗喩に違いないちょっとだけ曲げられた舌先。見てる人の欲情をあざわらうみたいな余裕ある笑み。俺は愚かな犬みたいに股間をきちきちにしながらインスタントカメラで恋人を撮る。……ここ、聖属性塔だぞ。聖職者宿舎。『みだらな行為』は当たり前に禁止事項。何重もの冒涜でじっとり興奮が沁みてくる。
「詠の分はオッケ?」
「……うん。なぁ清矢くん」
「これで充分だよなぁ、じゃあ服着よ。最後にツーショット撮ろうぜ」
 そんな生ぬるい逃げ方ゆるさない、って思った。俺はあつらえられた据え膳をベッドに押しつぶして、ひどく乱暴なキスを始めた。(了)
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あおうま
ひっそりと夜空の話・第一話「万聖節の夜物語」を更新していました。
このブログに断簡をアップしてはいますが、
弟・清矢の話をプラスするので、夜空が悪役に変更になっています。
大きな変更は以下のとおり。

1.夜空が11歳当時に新月刀その他を父に無断で持ち逃げした。
2.故郷の幼馴染や軍閥の関係者はそれを追っている。

以前の仲良しマジシャンBLが好きだった向きには申し訳ないのですが、
夜空主人公だとなかなかボス「日の輝巫女」討伐までいかないので
こんな感じです。ただ、このシリーズは魔法学園物としてまったり続ける予定でもありますので
お手すきのときに読んでいただければ充分かなとも思います。
以上、ご報告でした。

清矢側の設定などのお話については今年中にあげられたらと思います。
ショタショタな熱血ワンコ攻め×クーデレ高飛車姫受け です。
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あおうま
#[創作BL版深夜の60分一本勝負] #[詠×清矢]
お題:「抱擁」「ぬくもり」
櫻庭詠×祈月清矢(Arcadia Magic Academy Ver.)
11/25 23:02-23:57

 衝撃シーン。そう思ってしまったのは何でだろうか。家宝のほとんどを持ち逃げし、返さないと頑強に言い張っていた兄、祈月夜空が、「カナリアのような」と呼ぶ少年と愛を交わし合ってるのを見てしまった。
 それは一瞬だったけれど、段の入った長い髪を、さらりとウィリアムがすくいとった。そして頬に口づけする。軽いたわむれは、普段俺が詠(よみ)とするそれと変わりなくて、俺は何だかやりきれない気持ちになった。性格がいいタイプとは言えない俺は、ズボンのポケットに両手を入れてふらふらと歩み寄った。
「あ、清矢……」
 兄は気まずい様子で俺を卑屈な目で見た。そんな風にしなくても、幸せだって笑顔をつくったって本当は構わないのに。ウィリアム・マリーベルは金色の髪に翠色の瞳という恵まれた美貌で俺をにらむ。
「何か問題が? 君と詠(よみ)もずいぶんと親しいようだが」
「いや。この交友関係に口出しするほど俺も野暮じゃない。ウィル・マリーベル、夜空の悪事には巻き込まれないようにな」
「悪事って……! なんだよお前は」
「マフィアとの付き合いは悪事だろう。清算しなけりゃ不幸にするだけだぞ。祈月当主からの訓戒だ」
「君にそこまで心配してもらう必要はない、セイヤ」
 ウィル・マリーベルは涼し気にかわした。だが、三日後の授業「闇属性魔術論基礎101」の教室の奥に、彼は何気なく座っていた。
 俺は違和感を持った。だって、一年先輩のこいつは、こんな属性基礎の授業はもう取り終えているはずだからだ。何か夜空関係の話だと直感した俺は、彼の隣に席をとった。詠(よみ)も充希もやがて来るだろうが、授業前のざわつきの中で要件だけは聞いておきたい。
「ウィル・マリーベル。話なら次の授業、俺は聖属性塔の予定だ。空いてるならそこまで自然に付き合えるが」
「ああ。夜空のマフィアとの繋がりの件については私も問題と思っている。それに関して、我々は協力して当たらないか?」
「悪くない。善意の第三者を巻き込み続けるのは俺が申し訳ないし、家の恥だ」
「オーケー。だが私は次の時間も闇属性塔だ。あらためて安息日に話をしよう」
 約束をとりつけると、肩をぐっと押された。振り返ると詠(よみ)の精悍な顔があった。据わった目で俺を見つめている。
「清矢くん。二人で何の話?」
「ああ、まぁ、内密の話題だ。セイヤの瞳はスモーキークォーツに似ているな。美しい」
「……ウィル・マリーベル。あなたの瞳も美しいアクア・マリンだ」
 俺は調子を合わせる。ウィル・マリーベルはくすりと笑って軽くキスして去っていった。じゃあ、夜空との仲も深読みしすぎなのか? 俺は頬杖をついた。
 怒ったのは詠(よみ)である。
「清矢くん。説明して」
「何が? ここは外国だぞ。あの程度でいちいち目くじら立ててちゃあ……」
「俺はムリ。ぜってームリ。日本人だからさあ」
 詠(よみ)はそう居直って隣に座ってぐっと距離をつめる。そして、並んだまま肩を露骨に抱いてきた。チャラい男がするようなあつかましい仕草が気に障って、俺は顔を背けてふりほどく。詠(よみ)はすごむ。
「何なわけ」
「どうしたんだよいきなり。もう授業始まるぞ」
「清矢くんはいつもそれだろ。俺の気持ちくらい考えろよ!」
 マスターウィザードのマーキュリオが入ってきて口論は一時お預けになった。詠(よみ)は授業終わりまでずっとカタカタと机を指でたたいてた。鐘が鳴って課題が出され、同級生たちが引けていく。詠(よみ)は半ば、期待通りに、俺の手を強引に引いてくれた。 闇属性塔の大教室を出て、廊下の袋小路までたどりつく。そこの非常口のドアの内鍵を開けて、塔のほとりに出た。俺を壁に追い詰めて、両腕で閉じ込める。
「何でマリーベルにキスさせたの」
「もののはずみだよ。夜空にもしてた。別に、大した意味じゃ……」
「じゃあ俺とするキスもみんな大した意味じゃないって言うの? 清矢くん。俺お前の事殴りそう」
「……」
 俺は逃げ場がなくて詠(よみ)の胴をぎゅっと抱きしめた。厚い胸板とぬくもり。一気に後悔と切ない想いがこみ上げる。こんな風にフラフラしてたらすぐに失ってしまう。
「ごめん。ホントに。お前がしてたら怒るくせに」
「マジでムカつく。じゃあ自分からお詫びして」
 その言葉に応える方法はいくつかあるだろう。でも俺はいちばんシンプルなものを選んだ。
「愛してる。こんな異国の任務にまで詠(よみ)に付き合ってもらってるのは俺のほうだ。何でも言うこと聞く。ふたりだけのときは……」
「本気だな? 絶対逃さないから」
 詠(よみ)の声も瞳もぎらついたナイフみたいだ。俺は、観念して耳のあたりにキスする。肺まで締め付けるぐらいにきついきつい抱擁が来る。ホントは殴りつけたいんだろう。
「明日、軍事訓練の後。好きなだけヤラせて」
「……わかった」
 俺はうなだれてしおらしく了解する。……まったく、とんだ火中の栗だ。(了)
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あおうま
#[創作BL版深夜の60分一本勝負] #[詠×清矢]
お題「余韻」「残香」
櫻庭詠×祈月清矢(Arcadia Magic Academy Ver.)
11/23 18:27-19:33

 俺の清矢(せいや)くんは軍で働くために鍛錬もするけど、いつもデオドラントにまで気を使ってる。日本での神兵隊訓練の後はよく拭きとってハッカ油のスプレーをしてたし、自分でくんくん匂いを確かめてる。使い過ぎてハミガキ粉みたいな香りになっちゃって、目にしみる、なんて言って笑ったりとか。詠みたく汗臭せーよりいいだろ! とか、怒って顔が赤いのも可愛かったりして。
 海外に来てからもそれは変らない。清矢くんの兄で、大泥棒の夜空っていうやつはぜいたく好みだから、土属性塔からハーブを分けてもらっては、せっせと錬金房で蒸留させてオイルを作ってた。何でも「魔法薬の世界」っていう教養授業で習ったらしく、風属性塔サロンにまで出向いては、俺にも練り香水を分けてくれたけど、レモンの香りじゃ石鹸みたいだ。
 清矢くんはいかにも興味ぶかそうに言う。
「これにミント混ぜたらどうだよ」
「別に可能だよ。ミントのオイルをプラスすればいい。でも俺は、ローズマリーのほうがいいと思うけど……」
「渋みも加わるからそっちだな」
「レモンとローズマリーの組み合わせは肉料理の香りづけでも定番ですね。でも、両方作って比べてみては?」
「詠(よみ)はどっちが好みだ?」
「えっ? 俺、わかんねー……」
 そんな女々しいこと知るわけねー。後半の文句は言わなかった。
 一緒にアルカディア大に留学した充希に愚痴ったらこう言った。
「そう? 俺、レモンなんかいかにも初心者向けだしお断りだけど」
「香水なんか臭いだけじゃん」
「でも俺だってデートの時くらいカッコつけたいもん。そこはもう、バイトしてプロがブレンドした香水買う。裸になったらそれしか纏えないし」
「誰とデートすんの。清矢くんだったらキレるから」
「んなワケねーでしょ。気になる?」
 充希はんべっと舌出して、風みたいに去ってった。
 寮では「みだらな行為は禁止」だし、俺は充希・清矢ペアとは所属塔を離されてる。必然的にエッチができない。清矢くんは充希に気を使うし、充希も「俺がいないときに二人でセックスしないでねん」と釘をさすからだ。そんなの知らねーって思うけど、チクられたら退寮だからピリピリしてる。かといって、観光客用のホテルは普段使いには高すぎる。ようやく堂々とエッチできる年齢になったのに、俺はいつだって欲求不満だ。毎日だってしたいのに。
 それでどうしてるかというと、退魔用の戦闘訓練で使う、ゴント山の山荘でデートしてる。全十三層のうちの三層まで行かなきゃならないんだけど、敵なんかほとんどスルー。逃げたりなんやで、管理人に挨拶して、割安な利用料を渡して、ソッコー二人用の部屋にこもる。後はパラダイス。
 清矢くんはシャワー浴びるとかなんだとかで忙しい。二人一気にしちゃっても管理人は疑いもしないから、もうそこからしてセックスは始まってる。水だけのシャワーで冷たさにすくみながら、互いに抱き合って汗だけ流す。持ってきた石鹸で軽く洗って、指にたっぷり泡を塗り付けて、後ろの穴の中まできれいにする。我慢できなくてそこでヤっちゃうこともある。ベッドに押し倒して、普段生意気で凛としてる清矢くんを貫きながら喘がせられるのは世界中でホントに俺だけの特権。
 その日も終わった後、なんとなく戦衣に袖を通すのがおっくうで、裸のままだらだらしてた。清矢くんはもうセックスの余韻そのものの肌の赤みもひいて、リュックの中を漁ってた。ばーちゃん手作りの巾着の中からリップクリーム出して、乱雑にクチビルに塗った。俺は顔を近づけた。即わかる、バニラの匂い。
「これ……甘すぎない?」
「ああ、ドリスがそう言ってたんでどうせだからもらった。詠にもおすそわけしてやるよ」
 そう言って、清矢くんは俺にキスしてきた。俺はねっとりしたクチビル(気のせいで甘い味までする)を夢中でむさぼった。黒目がちな目が愉しみに細められて、品のある古都のお嬢様って感じの顔が不敵に笑う。
 微妙に段を入れた髪をかきまわして、クチビルだけど言わず頬にも鼻にもキスされる。クリームのべたべたが顔じゅうにひろがって、清矢くんはそれを塗り広げさえする。
「ニキビとかできたらどーすんだよ」
「詠もそれは気にするんだな。じゃあ、顔は洗っちゃえよ」
 俺は服を着ると、言われたとおりに石鹼借りて顔だけ洗ってきた。肌がキシキシする。清矢くんは俺の短髪の中に鼻つっこんでくんくん嗅ぐ。
「んー、汗くさいな。でもいい匂い。まだ俺もエロエロモードか」
「もっかいする?」
「いや。暗くなったら降りられなくなる。詠は先に支度しろ、カモフラージュのために二層で少し狩るぞ」
 清矢くんはそう言って、再度のシャワーに出てった。俺は神兵隊の黒衣をつけて、黒耀剣を持って落ち着かず待った。
 最後風属性塔の前で別れるとき、清矢くんは笑って、俺の首の前側、胸鎖乳頭筋? の筋をかるく人差し指でなぞった。
「俺だけのマーキング。メスにとられないように」
 リップクリームが首筋にまるでクレヨンみたいにぬるっと塗られた。自分でもわかっちゃうバニラの残り香。これから帰るだけなのに、集中が途切れてどうしようって思った。エッチの時間がまだ続いてるみたいで、ダニールなんかにバレやしないかとホントずっと恥ずかしかった。
 俺、やっぱり、香りって苦手だ。
(了)